【パイオニア】パイオニアと兄弟戦争

お久しぶりです。あるくです。

のんびりしているうちに今年も12月、残すところわずかとなりました。私生活ドタバタしているうちにmtg業界では新セットである「兄弟戦争」の発売やチャンピオンズカップの開催など色々な変化が起きました。

 

この変化により、パイオニアのフォーマットにもプロによる構築や新弾発売による影響がありましたので本記事ではそれをまとめたいと思います。また筆者はパルヘリオンシュートというデッキが好きですのでパルヘリオンシュートから見た変遷もおまけとして合わせてお届けしたいと思います。

 

 

 

○白単人間

いつの時代も一定数いるアグロの申し子。

《徴兵士官》

GAME DAY版が好き

1マナ帯の新規カード。2/1としっかり殴り値を確保しつつ、4マナの起動型能力でフラッド受けにもなる。4マナの起動型能力をどれくらい使用するのかは正直未知数だが競合する1マナ帯の《万神殿の兵士》と比較すると強力なように感じます。

 

《ミシュラの鋳造所》

現スタンダード唯一の殴れる土地

クリーチャー化できるいわゆるミシュラランド。2マナ起動で2/2のスタッツなのでパイオニア環境で採用できる《変わり谷》よりは弱いですが5枚目以降の《変わり谷》として採用されています。《変わり谷》は組立作業員でもあるので隠された能力である+2/2修正のパンプアップも使用することが出来る点も見逃せません。

 

ラクドスミッドレンジ

チャンピオンズカップベスト8の8人中6人が使用した現環境最強デッキ。

 

《苦難の影》

令和のナントゥーコの影らしい…誰!?



兄弟戦争からの新カード。起動型能力でのパンプアップを有し、非常にブロックしにくいカードでありながら、死亡した相手クリーチャーは追放になるという効果も併せ持つ1枚。

 

このカードの登場により、元々やや不利という評判であった緑単とのマッチアップにおいて《老樹林のトロール》や《茨の騎兵》のような単に除去打つだけではアド損する死亡誘発能力を持つカードをスマートに処理できるようになりました。

なぜか除去しても信心が減らない

 

またこのカードの登場で同じ役割を有していた《ゲドの裏切り者、カリタス》は採用枚数を減らし、代わりに《黙示録、シェオルドレッド》が4マナ帯のカードとして採用されることが増加。

鏡割りの寓話とも相性がいい上に残ると大体ゲームエンド

同様に構築の形の変遷に伴い、《反逆の指導者、チャンドラ》の採用も減少しています。

 

○青白コントロール

最大勢力であるラクドスミッドレンジを狙う勢力(グルール、エニグマなど)に強くポジション上がってきてるデッキ。

《魂の仕切り》

使えばわかるこの強さ スタンダードでも評価されてきてますね

2マナの擬似バウンス。バウンスされたらカードは追放領域に送られ、出し直しに2マナ追加で必要になるという時間稼ぎにはもってこいのカードです。高マナ域のカードに打てば実質除去として機能するほか、緑単信心の《老樹林のトロール》や《茨の騎兵》のような死亡誘発のあるカードをスマートに処理できます。

この枠に採用されていた《運命的な不在》と比較するとパーマネントを触れるカードであるため、《奇怪な具現》や《創案の火》と言ったエンチャントに手が出る点、自身の《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《放浪皇》を守ったりなど幅広い使い方が魅力です。(もちろん相手に調査与えないのもデカい)ミシュラランドには触れない点は注意しましょう。

 

《魂の仕切り》で生まれ変わったアゾリウスコントロール|Yuya Hosokawa|note

参考文献↑

 

○緑単信心

基本的に兄弟戦争によるメインボードの入れ替えはなし。アーティファクトが大量に増えた関係で《大いなる創造者、カーン》用サイドカードにアップデートが入りました。

 

《街並みの地ならし屋》

出たときだけでなく攻撃時にも誘発する優れもの

《隕石ゴーレム》枠。《隕石ゴーレム》より1マナ重たいもののスタッツは脅威の8/8で盤面に与える影響が大きく、蘇生持ちで除去されても使い回しできる点もGOOD。

 

《機能不全ダニ》

ちょっとかわいい

デイッチャ生物。軽くて取り回しが〇。地味にライフゲインも偉い。

 

《石の脳》

とうとう無色でデッキ破壊まで

黒色のお株を奪うデッキ破壊効果を持つアーティファクト。パルヘリオンデッキには死ぬほど効くのでやめてください。現環境パイオニアはコンボはロータス、独創力、パルヘリオンが主に生息しています。

 

○セレズニアエンジェル

《集合した中隊》を軸として3マナの強力な天使を並べて飛行クリーチャーで殴るデッキ。

《カイラの再建》

最大7体出せる新しい《集合した中隊》

実質《集合した中隊》。白トリプルシンボル+Xマナのソーサリーのため本家《集合した中隊》よりは使い勝手、マナ効率ともに悪いもののゲームが長引いた際に大きなXの値で打つ際の効果は絶大。

天使デッキはクリーチャーデッキであまりリソースが増えず、クリーチャーを順番に出していくと手札が枯れていってしまうので一枚で2枚以上のカードになる本カードは非常に有用です。

 

○奇怪な具現

《苦々しい再会》

モダンでもまさかの使用実績あり

 

ドローエンジン兼速攻付与を踏まえての採用。競合する枠として《海の神のお告げ》がありますが《海の神のお告げ》と比較すると

 

○ドロー枚数UP

○マナベースの負担減

○鏡割りの寓話の相性◎

×ドローの質ダウン

×構えられない

 

一長一短のようです。特筆する動きとして3ターン目《鏡割りの寓話》からの4ターン目《奇怪な具現》、5ターン目速攻起動と行くと5ターン目からコピーに回ることが出来ます。今後の研究に期待の一枚。

 

○イゼット独創力

《ファイレクシアの門》

吊り上げ甲斐のある大型アーティファクト

《不屈の独創力》から吊り上げるものとして採用。場に出たとき3体布告除去なので概ね盤面を整理しつつ、次ターンからクリーチャーを踏み倒せる激やばカード。リアニメイトするクリーチャーは相手の墓地も参照できる。

《厳しい授業》

兄弟戦争コモンカードも優秀

パワーストーンが疑似マナ加速になる点と《不屈の独創力》の種になる点で優秀。前述の《ファイレクシアの門》でリアニメイトするカードを墓地に置いておくこともできる。《大勝ち》や本カードでブーストして素だしするプランも検討の余地があるかも。

 

○パルヘリオンシュート

《統合の福音者》

意外と出たとき1枚引いて1枚捨てる効果のクリーチャーがいない中待望の1枚

5枚目以降の《ラフィーンの密通者》。セカンドドローに際して+1/+0修正と威迫の付与で思ったより殴り値が高い。アブザン型と比べるとエスパー型は開拓の余地がまだまだありそうですね。

 

○パルヘリオンシュートポジション(おまけ)

ラクドスミッドレンジ隆盛のため、若干ポジション自体はUPしている印象。その代わり各デッキに入り得る《石の脳》の登場やtier上位デッキの新戦力(《魂の仕切り》、《苦難の影》)がパルヘリオンに対して効果的な点が向かい風かもしれません。

特に🆚青白コントロールは微有利〜程度のマッチアップでしたが《魂の仕切り》の登場により相当厳しいマッチアップになりました(筆者体感ベース)

 

以下マッチ相性+兄弟戦争による相性変化

(筆者認識ベース)

🆚赤黒ミッドレンジ△ ↓

前述通り《苦難の影》のメイン採用の増加。メイン戦での優位性がダウンしたので1ゲーム目落とした際のゲーム勝利率が結構下がった印象です。

 

🆚青白コントロール△ ↓

前述通り《魂の仕切り》によるインスタント妨害の増加がネック。80枚型よりも60枚型が増えてきているのもマイナスポイント。

 

🆚ケルーガファイアーズ○ ↑

ファイアーズのターンまでにコンボして勝つのは変わらず。メイン戦は《束縛の力線》程度しか妨害がなく基本的には有利。《束縛の力線》も魂の仕切りで触れるようになった点若干プラス査定だと思います。

 

🆚4c奇怪な具現○ ↑

ケルーガと同様のゲーム感。《奇怪な具現》出されても《魂の仕切り》で間に合うことが増えたのでもとより有利だったがさらに改善した印象的。

 

🆚白単人間△ →

あいも変わらず速度勝負。兄弟戦争での新規カードによる強化はゲーム感に影響を与えるほどではないので据え置き。

 

🆚緑単信心× ↓

もとより苦手マッチだが《石の脳》追加により、《大いなる創造者、カーン》が場に出た後の逆転の目がよりなくなってしまった。最速で勝つ気持ちが大事。

 

🆚赤黒サクリファイス〇→

基本的には有利マッチだったが、《悪魔の意図》の加入による特定マッチに有効なサイドカードの投入(具体的には《石の脳》、《屍呆症》、《未認可霊柩車》)による明確な対策ができるようになったように思うのですが…今のところ《悪魔の意図》を使ったデッキにはあたらないため据え置きです。

 

🆚青単スピリット× →

兄弟戦争での追加カードなし。もともと絶望的なマッチアップなので当たらないことを祈るのみ。

 

🆚イゼットフェニックス△→

兄弟戦争で《兄弟仲の終焉》などが加わったがソーサリータイミングカードのアップデートなのであまりマッチアップ感は変わらず。

 

〇終わりに

どうだったでしょうか。書いてるうちにあれもこれもと長い文章になってしまいました…笑 新弾ごとにアップデート検証していくのはなかなか面白かったので反応よければ続けるかもしれません。パイオニアはいろんなデッキがいて楽しい環境なのでぜひやってみてください。ではまた次のお会いしましょう。