どうもあるくです。
今回はドラゴンクエストの映画を見てきたのでその感想です。ネタバレあり感想なので未視聴の方は注意。
ドラゴンクエスト5自体はスーパーファミコン版、PS2版、DS版と各ハードで何回もプレイするくらい大好きでドラクエシリーズもオンラインゲームである10を除いた全ナンバリングをやるくらいハマってる僕ですが…今回の映画は無茶苦茶解釈違いで個人的に地雷が最後の最後に埋められててそうとうショッキングでした。
とりあえず良かった点から
・ビアンカ、フローラがめちゃくちゃ可愛い
これに関しては本当によくできていたと思います。特にフローラは渾身の3DCGモデルで動き、仕草等々文句なく可愛いかった。ビアンカは戦闘シーン多目で悪友のような関係性だけど大切な幼なじみっていう設定を上手く表現できていたと思う。このほかビジュアル面はゲレゲレ、スラリン、主人公等々よくできていてこれぞ現代のリメイクだという感じでとても良かった。これだけでも見に行く価値はあるはず。3DCGもめちゃくちゃ動くし、戦闘シーンに関してはかなり気合が入っていますね。
で肝心の悪かった点なんですが、ただだだストーリーの改悪これに尽きる。しかもその最悪の改変がラスト10分の大切なシーンに凝縮されてていままでのストーリーを完全にぶち壊しにしてそのまま終わるという救いのない展開。
具体的にどんな話なのか⤵︎
※ネタバレ注意
囚われたマーサ(主人公の母)とビアンカを救いにセントベレスの神殿(奴隷時代に作らされてた神殿ですね)へ向かう主人公リュカとその息子アベル。
(個人的に主人公の娘がいなくなっているのもわけわかんない改変だと思ってます)
そこでゲマと対峙し、最後の決戦へ。
襲いくるモンスターの群れに苦戦を強いられる主人公一行。そこでパパスの借りを返しに来たぜとライハット軍を連れて現れるヘンリー。いいねめっちゃ熱い展開じゃん。
でライハット軍がモンスターの群れを抑えている間にいけ!ということでゲマと主人公の一騎打ちに。
ボロボロになりながらもあと一歩というところまでゲマを追い詰めるがあと少し力が足りない…そこで息子のアベルが助けに来て押し切った…ゲマを倒した…か?ここまで…ここまではいい。
問題がここからでゲマは最後の力で魔界の門を開こうとして、息子アベルは門を閉めるために天空の剣を投げ入れるんだけど…ここで画面がストップして白い仮面のキャラが登場。
イメージ出演:ロトの紋章より異魔神さん
この世界はゲームの世界で主人公もゲームをプレイしているプレイヤーに過ぎないんだという突然の説明が入り、自分はゲームが嫌いな奴が作ったウィルスだ…こんな世界を壊してしまおうみたいな話へ。
何だかんだ主人公が独白をしてスラリンが実はゲームを見守っていたワクチンだったと突然判明。ロトの剣みたいなものがスラリンから飛び出て白い仮面のウィルスを倒して大団円。めでたしめでたし。
文章だとあんまり伝わらないかもしれないんですけどメタ的な話が突然はじまって激寒でしたね。完全に白けきってた。いやこんな展開にしなくてもゲマを息子と主人公で倒して終わりでよかったじゃんと。
一応サラボナで嫁選びの流れの際に『クエスト』という違和感バリバリは言葉選びがあったり、プサンが『今回の話ではこうなってる』『妖精をロボットが守ってる』等若干の伏線らしきものはあるもののいくらなんでも酷い。
特にドラクエへの思い入れがあればあるほど白けるんじゃないかなあと。
序盤中盤ハイクオリティでドラクエを映画化したらこうなるよねっていう表現があっただけに最後で全てぶち壊しでした。終わりよければ全て良しと言いますが、終わり悪ければ全て悪しも成り立つんだなと実感した始めての経験にもなりました。
小説版の名前の拝借、改変なども正直ドン引きレベルの小話もあり期待していた作品ではなかったかなぁと個人的には思います。これならヨシヒコやってくれたらいいのにと言われるものもよくわかる出来。
指折り数え映画を、待っていた身としては悲しさだけが残った映画でした。最後の10分を除けば諸説ありながらもドラゴンクエストの名に恥じない良作ではあるのでラスボス戦で退出したら楽しい気持ちのままいれるかもしれません。