【パイオニア】青白隼(九つの命)デッキギミック解説
どうもあるくです。
今回エリア予選で使用した九つの命デッキのギミックを解説していきたいと思います。
結構初見殺し要素が多く、知っていることで対応できる要素も多々あるのでよければ読んで行ってください。
基本コンボ
《切望の隼》+《九つの命》+《全体除去》
基本の形です。
①《九つの命》を場に出す。
②《切望の隼》を変装で場に出す。
③《切望の隼》を表向きにし、《九つの命》を相手プレイヤーに渡す。
④《告別》等のエンチャントを含めて除去出来るものを使い、《九つの命》を除去し勝ち。
手順を踏まないといけないのでかなりまどろこっしいですがコンボが決まれば即勝ちなのが魅力です。
派生パターンA
①②は基本パターンと同じ。
③《九つの命》のカウンターが9個載ったタイミングで《切望の隼》を表向けにして《九つの命》を渡す。
④《九つの命》のカウンターが9個載ったことによる誘発で戦場を離れるので勝ち。
派生パターンB
①②は基本パターンと同じ。
③《九つの命》のカウンターが8個載った状態で相手に《切望の隼》を起動して《九つの命》を渡す。
④《切望の隼》や《不穏な投錨地》などで相手プレイヤーにダメージを与えて《九つの命》に9個目のカウンターを載せて勝ち。
派生パターンです。Aパターンは除去のない相手(直近だと緑単などが該当)に非常に有効で、《切望の隼》の表返しを構えていれば基本的に負けません。
Bパターンは意識してないと忘れがちな部分です。《九つの命》を渡す+殴りで勝てないかは常に頭に置いておくと良いです。
九つの命cips
ダメージ軽減無効の処理
具体的には《砕骨の巨人》の《踏みつけ》のこと。(乱撃斬?知らない子です)
ダメージ軽減できない能力があるため、場に《九つの命》が置いてあっても、ライフが減ります。またダメージ軽減できないが、カウンター自体は載ります。踏んだり蹴ったり。
両者が《九つの命》を持っている際に《告別》等で同時に場を離れた場合
両者が《九つの命》をコントロールしている場合にはアクティブプレイヤーから誘発を解決するのでノンアクティブプレイヤーの誘発が先に解決されます。
(自分の誘発→相手の誘発→相手の誘発解決→相手の敗北)
上記のことから《切望の隼》で《九つの命》を渡す際の隙を2つ置くことでケアできます。
(一つは渡さないで自分でコントロールしておけば良い)
あまりないですが相手ターンにパーマネント全バウンス等を受けると敗北するので注意しましょう。
《切望の隼》を相手に渡す
《切望の隼》の表返しの能力は自身も対象に取ることができます。なので除去撃たれた際に自身を対象とすることで+1ドローできます。
また裏面は0マナのクリーチャーなので《致命的な一押し》があたりますが、表面は3マナなので紛争達成していない場合は対象不適切になります。
応用編ですが、《切望の隼》でブロックした後、表返ししてコントロールを渡すと戦闘は行われません。特に気をつけたいのはトランプルを持ってるクリーチャーをブロックした場合でその際はそのままダメージがプレイヤーに入ります。なのでダメージ貫通してほしくない場合や《切望の隼》を相手に渡したくない場合は自身を対象にしないように。
《九つの命》を2つ以上おいた場合
2つ以上おいた場合にカウンター載せる先はコントロールしているプレイヤーが選べます。また各1個カウンターが載るのでなく、いずれかに載せる形になります。なので2個貼ることで残機を増やすことができます。
ライフルーズに注意
ライフルーズ(ロス)系の効果はダメージではないので《九つの命》を貫通してライフが減ります。またダメージではないのでカウンターも載りません。具体的には《黙示録、シェオルドレッド》や《忘れられた神々の僧侶》、《絶望招来》などが近年のパイオニアでよく見かけるカードになります。
ケアしたいカード
・《絶望招来》
最近流行りの重めのラクドスに入っています。打ち消しで弾くのがベストですが、《海の神のお告げ》など他のエンチャントをコントロールしておくことや、《九つの命》をコンボのタイミングまで置かないことでケアできます。
・《毒を選べ》
緑系によくあるサイドカード。特に緑単戦では意識が必要です。
・《砕骨の巨人》
ダメージ軽減無効のため《九つの命》を貫通してライフを削ってきます。
・《死人に口無し》
墓地に《切望の隼》があるとコンボ決まらなくなる可能性があります。《切望の隼》を場に出す時は《九つの命》を渡せる状況のみにするとケアできます。《思考囲い》からの《死人に口無し》は無理です。
・《ヴェールのリリアナ》
《九つの命》が場にある状態で奥義をくらうと全てのパーマネントを生贄に捧げるか、《九つの命》を捧げるかの択になるので負けます。普通にハンデスも厳しいので打ち消しで対応したいカードです。
簡単ですがギミック紹介と使う上での留意点でした。
OTJ環境で行くパルヘリオンシュート
サンダージャンクションの無法者が発売されました。前評判の高いカードが多く既存の環境も影響がありそうです。あのころどうだったっけと1年ぐらい後に思い出せないことが多いので備忘録として残しておきます。
○簡単な環境理解
イゼフェニ、ラクドス吸血鬼、アマリアの3強環境でそれに続いて5cニヴ、イゼットエンソウル、《精鋭射手団の目立ちたがり》を得て強化が入った赤単(赤緑)アグロデッキ、メタデッキキラーの黒単無駄省きなどが続いていく環境です。
特にイゼットフェニックス、ラクドス吸血鬼はそれぞれメタデッキが存在するもののかなりのハイアベレージを残しています。
○アブパルの立ち位置
正直かなり悪いです。特にイゼットフェニックスが多いのが致命的で直接対決の相性が良くないことに加えて、対イゼットフェニックスの対策がそのままアブパルへの対策になっているため、ガードが上がってる状況と言っても差し支えないと思います。
また振興してきているイゼットエンソウル、赤単系統もメインから3点除去を搭載しており楽なゲームにはあまりならない印象です。
○新カード所感
《陽気な哀歌》
モード付きのリアニメイトスペル。主な使い方は下記の通り。
①5マナで唱えてライブラリーから脂牙を墓地に送りリアニメイト
②脂牙が場にいる状態で3マナで唱えて墓地に機体を仕込む
③墓地に脂牙ある状態で5マナで唱えて機体を墓地に仕込みつつ、リアニメイト
④墓地に脂牙も機体もある状態で除去された時に備えて《未練残り》や《無私の救助犬》を墓地に落としつつ、脂牙をリアニメイト
⑤脂牙が有効ではないので別カードをリアニメイト
要は
○墓地に脂牙があるかどうか
○墓地に機体があるかどうか
○両方墓地にある
○脂牙以外のクリーチャーを出したいか
という観点でプレイを検討することになります。脂牙か機体のいずれかが墓地にあればコンボに入っていける点がこのカードの良いところだと使ってみて思いました。
④・⑤の使い方はおまけですが合計4マナまで戻せるので1マナ+3マナのパターンを利用するために1マナクリーチャーは1枚は採用検討すべきだと感じます。
私の場合は脂牙とセットでリアニメイトした時に除去よけになってくれる《無私の救助犬》を1枚採用しています。
また《白日の下に》よろしくチューターするカードは状況に合わせて対策カードを引っ張れる点は魅力的ですが、対策カードを増やしすぎると素引きのリスクも上がるのでバランスに注意したいです。
私個人としてはメインボードに《秋の騎士》や《クチルの側衛》のようなカードは取る必要がないと思っています。
また細かいCIPSですがリアニメイトする効果は対象をとらないので場に戻すクリーチャーを選択した際に対応して《未認可霊柩車》のような墓地対策カードで追放することはできません。
※もちろん《陽気な哀歌》の解決前に墓地のカードを取り除くことは可能です。
なので《未認可霊柩車》や《塵へのしがみつき》のようなインスタントタイミングの墓地対策を潜り抜けられることは覚えておいて損はないと思います。
総じてかなりデッキに噛み合うカードという印象でフラッドした際に一枚でなんとかなる可能性がある点が魅力だと思いました。ただ若干マナコストは重く、複数枚引いた際に消化しきれないことを考えると採用しても1〜2枚かなと現時点では感じています。除去コンが多い環境なので《未練残り》2枚のところを1枚ずつに散らす構成が好みです。
《密輸人の驚き》
これも複数効果を持つ可変式スペル。3マナの墓地肥やしのモードと2マナの破壊不能呪禁付与のモードがメインの効果。
使った感想としては墓地肥やしとしては重いなという印象です。3マナ払って最大2枚回収とはいえ、《忌まわしい回収》より捲る枚数少ないのはちょっと心もとない。デッキ的にクリーチャーを出すモードはほぼ使えないので思ってたより強い場面は少なかったかも。
《泥沼の略奪》
土地の数×2の枚数をみてキーカードを探せる1枚。計画すると2アクションできるので《思考囲い》を探してみたり、ハンデスよけてプレイできたりなど意外と小回りが利くという印象で、3枚は多いが1~2枚の採用は検討できそう。
おわりに
いろいろなカードためしてみましたが個人的には《陽気な哀歌》は結構収穫でした。パルへリオンは環境的には結構逆風ですが風向きよくなる瞬間を爪をとぎつつ待ちたいですね。
カードオタクのための三宮ランチ5選
どうもあるくです。
今週末は晴れる屋三宮店さんでチャンピオンズカッブファイナルのプレミアム予選が実施されますね。
大会に向けて遠征勢も結構いる中、三宮のランチ、聞かれることが多かったので個人的におすすめなご飯どころをご紹介します。
カードオタクのためのと銘打ちましたのでカードショップが密集するセンタープラザ近辺のオススメを中心にピックアップしております。
神戸COCCO
https://s.tabelog.com/hyogo/A2801/A280101/28038238/
センタープラザ地下一階の唐揚げ屋さん。
オススメは唐揚げ御前。お店狭めなので〜4人まで。味と値段の割に空いてる。
克まる
https://s.tabelog.com/hyogo/A2801/A280101/28035693/
センタープラザ地下一階のハンバーグ屋。
結構席が埋まりやすいが回転も早め。こちらもかなりお店が狭いので〜2人くらいで。リーズナブルでボリュームもしっかりある。
RYU RYU
http://www.ryuryu.co.jp/cgi-bin/tenpo/detail.cgi?no=3
ど安定のパスタ屋さん。メニューがとても豊富。お昼時は混むのでちょっと早めに行くのが良い。
岩津屋
https://s.tabelog.com/hyogo/A2801/A280102/28004805/dtlphotolst/
しゃぶしゃぶ屋さん。味良し、値段良しでとてもオススメ。
開店時間は店主さんの気まぐれで空いてない時も。初見はめちゃくちゃ入りづらい(シャッター半分閉まってたりします)ので万人にオススメはできないがチャレンジャーな方に。
ご縁家
https://s.tabelog.com/hyogo/A2801/A280101/28043749/
丼ものならここ。カウンターしかないのでゆっくりはできないが味は抜群。揚げている音が食欲をそそる。
以上。三宮センタープラザのランチどころ5選でした。よいプレイにはよいランチから!
【パイオニア】アブザンパルへリオン サイドボード四方山話【サイドボードガイド付】
サイクル1〜サイクル3まで延々とアブパルを擦ってきた際に色々とサイドカードを試したので備忘録を兼ねてブログを書きのこしていく。後半では筆者のデッキリストとサイドインアウトを記したのでよかったら見ていってほしい。
クリーチャー編
《墓地の侵入者》
ミッドレンジプラン用の追加クリーチャーとして採用。若干墓地対策をしつつ、単体除去は護法のおかげで有利トレードを要求できるのがとても偉い。パワーが4ないので《パルへリオンII》や《エシカの戦車》に搭乗できない点がネックか。また黒単色なので《引き裂く流弾》のような色対策カードすり抜けれる点も優秀。
赤系のデッキ(イゼットフェニックスや独創力など)が増えている際に検討したい。
《黙示録、シェオルドレッド》
環境最強のクリーチャー。定着すればゲームを決める能力を有しつつも4/5接死のビックリボディ。2マナの除去で交換されてしまうとテンポロスだが《脂牙》を通す際に前方確認で出したり、《脂牙》が、通らない際のバックアッププランとして強力。
《異界の進化》型だと《ラフィーンの密通者》や《サテュロスの道探し》から出せるのも評価点。タフネス5ある関係で《稲妻の斧》や《焙り焼き》のようなカードでなければ1枚で処理されにくいため、イゼット独創力のような赤絡みのコントロールにも有効。またミッドレンジを強化するカードでもあるため、ラクドスミッドレンジのような相手にサイドインを検討できる。
《秋の騎士》
基本的にはサイド後の相手の墓地対策の対策ですが、カウンターをのせれば4/3の優秀な搭乗員にもなる汎用性も持ち合わせているのが強い。ミッドレンジプランに切り替える際のクリーチャー枠としては申し分ないものの白を含むクリーチャーなので《脂牙》をメタっていれる対策カードや誘発スタック踏みつけなどで処理されてしまう点がネック。
《破滅を囁くもの》
6/6飛行の高いスタッツにライフの限り諜報を行える能力持ちクリーチャー。サイド後のミッドレンジプランの頂点に置くクリーチャーとしては非常に優秀で飛行持ちのためダメージレースに強い。対ラクドスミッドレンジの際は《パワーワードキル》に当たらないのも地味な点ながらありがたい。
《茨橋の追跡者》
実質4/3警戒1ドロー。《エシカの戦車》があるおかげでトークンが場に出やすいので手掛かりを使っても4/3のスタッツを維持しやすい。先にも述べたがパワー4あるため単独で全機体に搭乗ができる。
特に《エシカの戦車》との相性は良好で手掛かりトークンをコピーするとアドバンテージを稼いでいける。対青白コントロールでは警戒を持つため《放浪皇》を気にせず殴っていけるのも強み。ミッドレンジプランを強化するサイドカード。
《沈黙を破るもの、スラーン》
5マナ5/5で緑の呪文以外には対象にならないクリーチャー。《至高の評決》などの全体除去を実質的に要求でき、トランプルも持つので細かいクリーチャーに止められづらい。
《破滅を囁くもの》同様ミッドレンジプランの頂点として採用するカード。青白コントロールやラクドスミッドレンジにサイドインしていたものの、その他のデッキにサイドインしにくくカード自体の使いやすさには疑問点。
思ったより青白コントロール相手に機能せずカタログスペックよりも使ってみて評価が下がったカード。ラクドスミッドレンジ相手には想定通りの働きはする。
《長老、ガーガロス》
攻撃するたびにアドバンテージを稼ぐ強力なクリーチャー。以前はラクドスミッドレンジのサイド入れ替えで《ドレッドボア》などガーガロスを倒せるカードが減る傾向にあったので対ラクドスミッドレンジのフィニッシュカードとしてよく採用されていた。
最近は2マナのインスタント除去が増えた関係上、除去耐性がない分若干信頼度が下がった印象。ほかの5マナのサイドカードと比較するとゲインの要素やブロッカー供給の要素があるため、対白単でもサイドインが検討できる点が差別化点か。
《機械の母、エリシュノーン》
対奇怪な具現最終兵器。ピンポイントの対策だが場に出せるとかなり勝利に近づける。奇怪な具現側の除去である《束縛の力線》や《岩への繋ぎ止め》はシャットアウトでき、《絞首された処刑人》や《古き神々の拘束》のようなミラー意識のカードでなければ対処できない。
ピンポイント採用になるので基本的には1枚採用だが、《ウルヴェンワルド横断》からサーチもあり、想定している以上には場に出せる。対奇怪な具現はデータ上そこそこ不利ついているので環境で多い読みなら採用を検討したい。
相手の妨害要素を主目的としたサイドカードだが、地味にこちらの《エシカの戦車》の誘発も2倍、《ラフィーンの密通者》の誘発も2倍と思ったより恩恵を受けられる点も嬉しい誤算。
《グルマグのアンコウ》
ミッドレンジプラン用の追加クリーチャー。メインボードに採用することもしばしば。比較対象の《黄金牙タシグル》と比べるとコストが重く、追加効果がないものの、5/5のボディが魅力。5/5のサイズは環境を定義している《黙示録、シュオルドレッド》と相打ちできるサイズなので怯まず殴っていける点が優秀。個人的にはメインボードから採用してミッドレンジによせた構築が好み。
《黄金牙タシグル》
ミッドレンジプラン用の追加クリーチャー。《アンコウ》同様メインボードでの採用実績もあり。《アンコウ》と比較するとサイズは小さいものの《忌まわしい回収》を使った後ピッタリ1マナで動ける点やフラッドした際にリソースを取れる能力が差別化点。2枚切削の運ゲー絡むものの能力で墓地のカード拾うことを考えて探査コストを支払うように意識したい。
《空殴り》
対スピリット専用サイドカード。プロテクション青+到達持ちでブロッカーとして非常に優秀。
スピリット側で対策となるのは《スカイクレイブの亡霊》くらい。時間を稼げるので《脂牙》のコンボまで辿り着ける可能性が大きく上げられる。惜しいのは汎用性が低く、他のマッチアップにほとんど入れられない点。
強いていうなら青白コントロールだが…除去のほとんどが、白絡みなので劇的に効果があるわけでもないのが悲しいところ。
《グリッサ・サンスレイヤー》
接死✖️先制攻撃=戦闘最強。アグロデッキ相手には棒立ちさせてるだけで損のないトレードを要求できる。戦闘ダメージを与えた際の効果も優秀でドローによるアドバンテージ獲得能力、デイッチャ、カウンター取り除きと幅広い(まあ基本的にはドローになるのだが)
カウンター取り除きは地味ながら忠誠度カウンターも取り除けるのでPWを触れる点は覚えておきたい。
基本的に除去を要求できる優秀なクリーチャーなのだが、場に出した際には何もしない点や(特に致命的なエンチャントが場にありすぐにどかしたい場合)《脂牙》と同じタフネス3な点がネックか。
インスタント編
《レイ・オブ・エンフィーブルメント》
白色対策の軽量除去。基本的にはミラーの《脂牙》を倒すためにサイドインする。1マナと軽いため、自分の動きをしつつ《脂牙》に対して構えることができるのは唯一無二の評価点。
白色対策カードなので白単にサイドインできるのはもちろん、緑単信心相手の後手番に《ラノワールのエルフ》などのマナクリを倒すためにサイドインしたりなど想像以上に取り回しのいいグッドカード。
《致命的な一押し》
パイオニア環境定番の除去。絶対に除去しないといけない相手がいる場合はサイドインする(《鏡割りの寓話》や《漁る軟泥》など)
アプパルはラクドスとは違い、能動的に紛争を達成する手段が少なく、それが原因で《黙示録、シュオルドレッド》相手にもじもじしてしまう点がネック。《発生の器》は唯一能動的に紛争できるカードなので意識すると良いかも。
《消失の詩句》
単色限定のパーマネント除去。《黙示録、シェオルドレッド》や《茨の騎兵》などをスマートに処理できる点が優秀。また汎用性的な除去能力を持ちつつ、《虚空の力線》などの致命的な対策カードの対策になる点がとても良い。基本的に優秀な除去なものの、《大いなる創造者、カーン》や《未認可霊柩車》のような無色のパーマネントに無力であったり、《ドミナリアの英雄、テフェリー》など2色以上のパーマネントに触れない点はネックではある。
《塵へのしがみつき》
インスタントタイミングで墓地対策できるカード。1マナと軽いため構えやすい点が良い。
墓地対策対策してくるミラーで有効で試合が長引いた際にドローに変換できる点もありがたい。ミラー以外にもオパス型の独創力、ラクドスサクリファイスなどにも一定の効果がある。
あまりサイドカードとしてメジャーではないのでとにかく意表がつけるのも個人的には好き。
手札から唱える分は1マナと軽いが墓地から唱えるコストは重く、複数枚墓地に脅威がある場合は捌ききれない点や新生化やイゼットフェニックスのような探査コストに墓地を使う相手には効きづらい点がネック。
《羅利骨灰》
墓地対策対策カード。メインで採用している《ウィザーブルームの命令》と比較するとコスト制限なくアーテファクト、エンチャントを触ることができる点が優秀。キッカーコストは正直かなり重たいが、墓地対策対策カードの枠で《奇怪な具現》や《大いなる創造者、カーン》など致命的なカードを一通り触ることができる。
《突然の衰微》
3コスト以下の土地以外のパーマネント除去。コスト制限はあるものの広範囲のクリーチャーに当たるのはもちろん、《未認可霊柩車車》、《風化したルーン石》など墓地対策を概ね除去できる。環境にある墓地対策で触れないものは《虚空の力線》くらい。また打ち消されない呪文なので相性最悪のスピリット系にも多少は有効なのも○。
《害悪な掌握》
色対策2マナ除去。クリーチャーを除去するだけなら《喉首狙い》などに軍配が上がるもののPWを触ることができる点が評価点。
青白コントロールの《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《放浪皇》はもちろん、緑単信心の《キオーラ》にも触れる。クリーチャーに関して言うと《偉大なる統一者、アトラクサ》、《帰還した王、ケンリス》、《機械の母、エリシュノーン》あたりを触れる為、奇怪な具現にもサイドイン検討できる。
《シェオルドレッドの勅令》
モード可変型の布告系除去。あまり除去が潤沢なデッキではないため(小粒クリーチャーを弾けないため)狙ったクリーチャーを対象にとれるか非常に怪しい。特に《変わり谷》などを擁するラクドスミッドレンジや白単のようなデッキにはサイドインしないこと。
上記の理由から基本的には青白コントロールや緑単信心のPWを狙い撃ちするのが主な運用になる。
青白コントロールと緑単信心に重きをおくと《害悪な掌握》との比較が必要になってくるが、基本的には《害悪な掌握》に軍配が上がる。たた1番致命的な《大いなる創造者、カーン》を軽く触ることができる点(他にPWいない状況でという注釈はつくが)は唯一無二なのでその点考慮して本カードの検討をしたい。
《断割》
置物除去&PW除去という珍しいカード。触れる範囲が広く思ったより腐らない。対青白コン、緑単信心、奇怪な具現などの相手にサイドインを検討できる。ソーサリーっぽい見た目なのにインスタントなのも嬉しい。コンボに寄与しないカード&腐りにくいものの限定的なカードなので1枚刺すくらいがオススメ。
《沈黙》
解決後に相手は呪文が唱えられなくなる妨害カード。除去を構える相手に有効で脂牙を通すのが難しい相手に対して使いたい。除去満載のイゼット独創力などに特に有効。
ロータスコンボの《出現の根本原理》に対応して打つとパイルした3枚のカードを不発にできるので機会は多くないが覚えておきたい。
またインスタントの動きのない相手のアップキープに打つことで疑似的にターン飛ばしとして運用できる点も手札にある際は検討したい。特にコンボをキメて返し全除去もらわなければ勝ちなどの場面はアップキープ沈黙で勝ちうる。
単体では弱いカードなので多くは入れれないが上手く使うととても気持ちいい。
アーティファクト編
《勢団の銀行破り》
ドローソース兼ブロッカー兼アタッカー。ラクドスミッドレンジや青白コントロール相手にサイドインする。《脂牙》に対して除去を構える動きに対して「動かないんですか?じゃあドローします」と言った感じで構える相手には一方的にドローできる点がとても良い。
また機体なので打ち消されても《脂牙》の能力で手に戻すことができる。
早めに盤面に置いておくと相手の《ドミナリアの英雄、テフェリー》などに対して睨みを効かせられる点も評価したい。
《真髄の針》
PW対策カード。1マナと軽いため自分の動きをあまり阻害しない点や先置きできるので除去よりも有効な場面もちらほら。ただ先置きに関しては相手の手札との噛み合いの要素が強く、使い所が難しい。地味にミラーでも《パルへリオンII》を、止められたり、対ラクドスサクリファイスで《魔女のかまど》を指定したり、劇的ではないものの小テクも多い、いぶし銀のサイドカード。
《ポータブルホール》
1〜2マナ域限定のパーマネント除去。範囲の狭い除去だが、墓地対策カードが概ね2マナ以下なので墓地対策対策を兼ねていると思えば許容範囲。
1ターン目白マナ出せるかは他の項でも述べているとおり諸説あり、《ラノワールのエルフ》などのマナクリーチャー相手のことを考えると1ターン目に置けなかったことは考えたくもない。
《鉱戸と前線の剣》
色対策の装備品。グルール相手を主に想定したサイドカード。装備コストが割と重く取り回しが難しい。マナクリのいるような浮きマナでるデッキの方が上手く使いこなせる気がする。使った印象としては装備が間に合ってなく押し切られてしまうことが多く、特に後手番は顕著にその傾向を感じる。
《未認可霊柩車》
汎用の墓地対策。機体なので《脂牙》の能力で手札に戻せるシナジーもあり。最近は墓地を使うデッキが少ないので出番も少ないがミラーや他デッキから置かれて1番嫌なサイドカード。
クリーチャー化されると《ウィザーブルームの命令》の対象から外れ、対象不適切にできるのでミラーする際はクリーチャー置いてから《未認可霊柩車》を置くといやらしい。
またブロッカーとしても優秀でブロックする際はブロック指定後に墓地を追放することでサイズUPもできるので覚えおきたい。
エンチャント編
《パラディン・クラス》
相手のターンの呪文に1マナ課税をかけるヘイトパーマネント。《脂牙》を除去するために構えるマナを大きく出来るので地味に嫌らしい効果で、打ち消しも全て1マナ課税なので青白コントロール相手だと相手は4マナ構えないと《吸収》を構えられない。
レベルを上げるとアンセム 、最大まで上げると二段攻撃+アンセム +1/1修正とコンバットで大きく有利に立てるがフラッドした時くらいしかレベルアップはできない。
現実的なのはアンセムの効果で特に《エシカの戦車》とは高相性。5/5の《エシカの戦車》だと《黙示録、シェオルドレッド》も乗り越えられる点は評価したい。効果自体は優秀なもののマナベースの関係上1ターン目に白マナを捻出しづらく、毎ターンめいいっぱいマナを使い切りたいので置くタイミングが難しく、中盤の更地にされたあと後引きすると盤面に何も影響しない点がマイナスポイント。
《婚礼の発表》
対ラクドスミッドレンジ秘密兵器。クリーチャーを供給しつつ、最終的にはアンセムになるカード。
《パラディン・クラス》の項でも述べたが《エシカの戦車》と相性がよく3/3のトークンが並び出すとなかなか止められない。ラクドスミッドレンジにサイドインする他、除去の多いコントロール系統のデッキにサイドインしても一定の効果が見込める。
《虚空の力線》
強力な墓地対策。初手にある必要があるが4マナ踏み倒して置ける点は唯一無二。特にミラーマッチで有効で《ウィザーブルームの命令》や《突然の衰微》などの対策カードを避けることができるので《耐え抜くもの、母聖樹》や《消失の詩句》のようなカードがなければ対処不能。
強力なカードなものの、初手に必要と言う制約の関係上、2〜4枚と大きくサイドボードを圧縮する他、後引きすると死ぬほど弱い点が個人的にはあまり好みではない。
《食肉鉤虐殺事件》
置物全体除去。Xの値で可変できるので自分のクリーチャーは残しつつも相手だけ一掃みたいな運用できる点が優秀。また置物効果のライフゲイン&ルーズも地味ながら有効でボロス召集は元よりラクドスサクリファイスのようなデッキ相手にも結構効く。
《一時的封鎖》
置物系範囲除去。ボロス召集や白単のような軽いデッキに有効で地味に《未認可霊柩車》や《安らかな眠り》のような墓地対策もまとめて流せる。
効果自体は優秀なものの、白のダブルシンボルの制約が厳しく3ターン目に普通のマナベースでは出せない。使うのであればマナベースの見直し(具体的にはダメラン、マナの合流点の増量など)をするかある程度の割り切りが必要だと感じた。
PW編
《夢を引き裂くもの、アショク》
墓地対策兼サーチ妨害の常在効果をもつPW。奇怪な具現などの相手にサイドインすることでサーチを妨害できる。
忠誠度能力は墓地の切削効果で5回使えば20枚と墓地を掘る能力も意外とあり、最近数は減っているがイゼットフェニックスや新生化のようなデッキにも有効。
《レンと次元壊し》
墓地からパーマネントを回収できるPW。青白コン相手の相性改善を期待されていたが使用した感じ少しパワーが足りなかったか。リソース回収が切削の範囲の中ではなく墓地からだったり、+能力でクリーチャー化する土地がアンタップしたりすれば実戦級だった気がしている。ネガっているものの青白コン相手に着地できると相応の働きはするので要研究。
《復讐に燃えた血王、ソリン》
リアニメイト効果を持つPW。常在効果で自分のターンに絆魂つくのでアグロに地味に強い(4ターン目に置いてる暇あるのかは諸説あるが)
使った感想としては想像したよりカードが重く出しにくかった。4マナあるなら《エシカの戦車》の方が万倍圧がある。またサイドから墓地対策されるのでリアニメイトが有効でない場合も多く、どちらかと言うとメインボードのリアニメイト追加として採用したいカード。
《ヴェールのリリアナ》
ハンドを絞っていけるPW。手札に来てしまった《パルへリオンII》やその他機体を捨てつつ、相手の手札を絞っていけるのはとてもデッキと噛み合っている。
青白コントロールや苦手としているイゼット独創力のようなコントロールチックなデッキ相手に特に有効でそれらのデッキが多い環境であればメインボード1〜2枚、サイドボード1〜2枚とがっつりとっても良さそう。
ラクドスミッドレンジのようなデッキと比較すると除去が薄いので布告除去を有効に使えない場面も多く、その点気をつけてプレイしたい。
ソーサリー編
《危難の道》
軽い全体除去。台頭してきたボロス召集やボロスインパルス、白単あたりにサイドインを検討できる。ダブルシンボルだがデッキ的に黒黒はギリギリ許容範囲。心配ならマナの合流点などの増量して運用した方がいいかも。
ボロス召集相手だと《ゴバカーンの侵攻》が裏返されてると通らない点がネックなものの試合が長引いた際に切除で全除去モードもあるのはちょっと嬉しい。
《屍呆症》
カード指定して取り除くことができる対コンボキラーカード。対アプパル、ロータスコンボ、イゼット独創力のような相手にサイドインを検討できる。ミラーは抜くものわかりやすいので有効だが、他デッキに対してはカード指定が難しい。
ロータスコンボは《睡蓮の原野》置かれる前なら簡単なものの置かれた後の指定が悩ましい。《演劇の舞台》か《見えざる糸》などになるのだろうか。元より対ロータスは相性悪くないのでサイドインは必要ないと個人的には感じている。
イゼット独創力は現環境だと概ね《奔流の機械巨人》か《世界棘のワーム》、《アトラクサ》の3択か。1ゲームで確認できていれば問題ないがそうでない場合はサイドインはリスクを伴う。迷う場合は《不屈の独創力》指定になりそうではある。
サイドボードガイド
ここまでお付き合いいただきありがとう。筆者もサイドボードカードつらつら書くだけで8,000字超になるとは思わなかった。
星の数ほどあるサイドカードだが、サイトボーディングも同じくらい千差万別。
《思考囲い》をサイド後残す残さない、コンボプランで行くのかミッドレンジプランで行くのか…はたまたそれ以外なのか。
答えはないものの備忘録として主だったところの筆者の現行のサイドボード、各マッチアップのインアウトを記載するので参考にしてみてほしい。
現在のリスト
晴れるや三宮予選p | パイオニア | デッキ構築機能 (hareruyamtg.com)
《黙示録、シェオルドレッド》と《沈黙》をメインから採用してる点が珍しい点。
メイン《沈黙》は独創力や青白コントロールなどの苦手なマッチアップを無理やり突破する枠で意外と染みるカード。
対ラクドスミッドレンジは基本的に少し有利なマッチアップだがMOより店舗での大会で数が多いのでより意識したサイドボードで構成している。
🆚ラクドスミッドレンジ
IN
・消失の詩句1
・勢団の銀行破り2
・婚礼の発表2
・黙示録、シェオルドレッド1
・致命的な一押し2
OUT
・ウィザーブルームの命令1〜2
・パルへリオンII 2
・ヴェールのリリアナ2
・ラフィーンの密通者or沈黙1
・思考囲い2(先手番は減らさないのもアリ)
コンボプランよりはミッドレンジに寄せてサイドボードを検討する。リソースを確保できる《勢団の銀行破り》、《婚礼の発表》を入れ、ミッドレンジプランの際に負け筋となる《黙示録、シェオルドレッド》を除去するカードを入れる。
《ウィザーブルームの命令》はタフネス1のクリーチャーがおらず、有効に活用できる場面が少ないので可能な限りサイドアウトしたい。
《ヴェールのリリアナ》は対ラクドスミッドレンジ有効という触れ込みなのだが近年は《変わり谷》他ミシュラランドも多く、《砕骨の巨人》などの火力もあるため相手側が簡単にリリアナを処理できる印象だ。
《ヴェールのリリアナ》は一般的にはサイドアウトしないのだが上記の理由でこのマッチアップで強いと思っておらず筆者のデッキだと3マナ域に《婚礼の発表》を同数とっておりマナカーブの点もあり入れ替えとしている。
🆚青白コントロール
IN
・強迫1
・婚礼の発表2
・勢団の銀行破り2
・致命的な一押し(青白ロータスの時のみ)
OUT
・領事の旗艦、スカイソブリン1~2
・パルへリオンII 1〜2
・ウィザーブルームの命令1
個人的に苦手なマッチアップ。相性は現在のリストだと5分~微不利くらい。
ハンデスで要所を落としつつコンボを狙う。《領事の旗艦、スカイソブリン》や《ウィザーブルームの命令》は一部シチュエーションで有効なものの、より有効なサイドカードである《婚礼の発表》や《銀行破り》があるため入れ替える。
青白コンロトールを厚く見るのであれば追加の《ヴェールのリリアナ》や《強迫》をサイドボードに追加で取りたい。
また《ヴェールのリリアナ》は相手のPWとのにらみあいには弱いので大事にしたい気持ちもあるが早めに(≒3ターン目に)プレイを心掛けたい。
(相手の場にテフェリーいる状態でリリアナを通せてもハンド差がつくだけ)
最近新興してきた青白ロータスは通常の青白コントロールより打ち消しが少ないのでよりコンボ狙いのハンドが許容されると感じている。《厳しい試験官》がかなりコチラの動きを阻害するのでメインゲームでロータス型だと判明した場合は多少なりとも除去を入れたい。
🆚白単人間
IN
・致命的な一押し2
・レイオブエンフィーブルメント2
・突然の衰微1
・消失の詩句1
・黙示録、シェオルドレッド1
OUT
・ヴェールのリリアナ2
・未練残り1
・思考囲い4
白単は概ね金太郎飴デッキなのでハンデスを減らし、除去を増やす。細かいクリーチャーが並ぶので《ヴェールのリリアナ》は上手く使えないためサイドアウト。
また相手の除去は追放によっている(《スカイクレイブの亡霊》や《粗暴な聖戦士など》)ので未練残りも不要。
基本的にかなり有利マッチで、各種機体が有効かつ相手側にインスタントタイミングで脂牙どかすカードもないのでかなりプレイしやすい。
負け筋は1マナ2サリア3エーデリンのパターンと《安らかな眠り》を重ねて置かれるパターンくらいか。
《安らかな眠り》はある程度仕方ないとして、123の動きで負けないように後手番は《致命的な一押し》か《レイオブエンフィーブルメント》のいずれかが初手にあると嬉しい。
🆚緑単信心
IN
・致命的な一押し2
・レイオブエンフィーブルメント2(後手のみ)
・消失の詩句1
・羅利骨灰1
OUT
・未練残り1
・エシカの戦車1〜3
・ヴェールのリリアナ2
基本的にはコンボ一本速度勝負のマッチアップ。クリーチャー0の状態で《大いなる創造者、カーン》を置かれたら負け。
《ラノワールのエルフ》などのマナクリからのマナ加速を咎めるために《致命的な一押し》をサイドイン。後手番はマナ加速がより致命的になるので《レイオブエンフィーブルメント》も追加する。
《消失の詩句》と《羅利骨灰》は好みで入れたり、入れなかったり。各項でも述べたが《茨の騎兵》を触れたり、《大いなる創造者、カーン》を対処できる。
🆚スピリット
IN
致命的な一押し2
突然の衰微1
消失の詩句1
喉首狙い1
レイオブエンフィーブルメント1〜2
(後手番もしくは青白相手に)
OUT
未練残り1
ヴェールのリリアナ2
エシカの戦車1〜2
びっくりするくらいの不利マッチ。緑単信心相手より勝ち目が薄い。サイドインアウトは白単同様に除去を増やして未練残りなどを抜く。
《エシカの戦車》は強力なカードだが、このマッチアップに限っては《鎖霊》にタップされてしまったり、相手クリーチャーが飛行持ちのためブロッカーの役割を期待できないためサイドアウトを検討する。
個人的には色が増えるほど(青単>青白>>バント)勝てる可能性がほんのりあがる印象。
🆚グルール機体
IN
突然の衰微1
致命的な一押し2
消失の詩句1
喉首狙い1
OUT
ヴェールのリリアナ2
沈黙1
思考囲い2~4
個人的に苦手なマッチアップ2。相性はメイン微有利、サイド五分。
マナクリが多く入るデッキなので布告除去である《ヴェールのリリアナ》はサイドアウト。軽い除去でボードをさばきつつコンボを狙っていく。
《興奮探し》がメイン戦からコンボに睨みを利かしてくるようになり、メイン戦の有利性も直近はかなり下がってきている。今後はなにかしら劇的なサイドボードがないか探したい。
🆚ラクドスサクリファイス
IN
突然の衰微1
羅利骨灰1
婚礼の発表2
塵へのしがみつき1
喉首狙い1
黙示録、シェオルドレッド1
OUT
ヴェールのリリアナ2
パルへリオンII 1
思考囲い2〜4
沈黙1
基本的にはラクドスミッドレンジと考え方は同じ。《塵へのしがみつき》は相手のねこかまどを止められる可能性があり、ライフレースでの貢献もあるのでサイドインしたい。
また《魔女のかまど》を割ることができるので《ウィザーブルームの命令》はラクドスミッドレンジ戦と違い減らさない。
紛争達成がより容易に達成されるので脂牙で仕掛けるタイミングはより難しくなっているが《エシカの戦車》《領事の旗艦、スカイソブリン》の有効度も上がっている。ミッドレンジプランで攻めたいマッチアップ。
🆚イゼット独創力
IN
強迫1
塵へのしがみつき1(オパス型のみ)
黙示録、シェオルドレッド1
婚礼の発表2
羅利骨灰1
突然の衰微1
OUT
領事の旗艦、スカイソブリン1~2
ウィザーブルームの命令2
ラフィーンの密通者1~2
メイン・サイドともにかなり不利マッチ。3点火力満載で脂牙を通すには仕掛け方に工夫が必要。
基本的に3点火力のみなのでタフネス4以上は除去られにくい。《婚礼の発表》がフリップすると脂牙のタフネスもあがり場に出しやすくなる。
また《黙示録、シェオルドレッド》はかなり除去られづらいので脂牙を出す前にプレイして相手に除去を吐き出してもらおう。
〇おわりに
結局12000字オーバーの長文になってしまったがここまでお付き合いいただいた方はありがとう。最後一気に書き上げたので急ぎ足になっているかもしれない。気になることがあれば@arcaid1129まで連絡してくれれば回答できると思う。
この後は何も書いてないが投げ銭用に有料エリアを設定してみた。筆者のモダンデッキ購入資金になるので本記事が参考になったと感じた方はよかったら投げてみてほしい。
ではまた次の記事で。
【パイオニア】パイオニアと兄弟戦争
お久しぶりです。あるくです。
のんびりしているうちに今年も12月、残すところわずかとなりました。私生活ドタバタしているうちにmtg業界では新セットである「兄弟戦争」の発売やチャンピオンズカップの開催など色々な変化が起きました。
この変化により、パイオニアのフォーマットにもプロによる構築や新弾発売による影響がありましたので本記事ではそれをまとめたいと思います。また筆者はパルヘリオンシュートというデッキが好きですのでパルヘリオンシュートから見た変遷もおまけとして合わせてお届けしたいと思います。
- ○白単人間
- ○ラクドスミッドレンジ
- ○青白コントロール
- ○緑単信心
- ○セレズニアエンジェル
- ○奇怪な具現
- ○イゼット独創力
- ○パルヘリオンシュート
- ○パルヘリオンシュートポジション(おまけ)
- 〇終わりに
○白単人間
いつの時代も一定数いるアグロの申し子。
《徴兵士官》
1マナ帯の新規カード。2/1としっかり殴り値を確保しつつ、4マナの起動型能力でフラッド受けにもなる。4マナの起動型能力をどれくらい使用するのかは正直未知数だが競合する1マナ帯の《万神殿の兵士》と比較すると強力なように感じます。
《ミシュラの鋳造所》
クリーチャー化できるいわゆるミシュラランド。2マナ起動で2/2のスタッツなのでパイオニア環境で採用できる《変わり谷》よりは弱いですが5枚目以降の《変わり谷》として採用されています。《変わり谷》は組立作業員でもあるので隠された能力である+2/2修正のパンプアップも使用することが出来る点も見逃せません。
○ラクドスミッドレンジ
チャンピオンズカップベスト8の8人中6人が使用した現環境最強デッキ。
《苦難の影》
兄弟戦争からの新カード。起動型能力でのパンプアップを有し、非常にブロックしにくいカードでありながら、死亡した相手クリーチャーは追放になるという効果も併せ持つ1枚。
このカードの登場により、元々やや不利という評判であった緑単とのマッチアップにおいて《老樹林のトロール》や《茨の騎兵》のような単に除去打つだけではアド損する死亡誘発能力を持つカードをスマートに処理できるようになりました。
またこのカードの登場で同じ役割を有していた《ゲドの裏切り者、カリタス》は採用枚数を減らし、代わりに《黙示録、シェオルドレッド》が4マナ帯のカードとして採用されることが増加。
同様に構築の形の変遷に伴い、《反逆の指導者、チャンドラ》の採用も減少しています。
○青白コントロール
最大勢力であるラクドスミッドレンジを狙う勢力(グルール、エニグマなど)に強くポジション上がってきてるデッキ。
《魂の仕切り》
2マナの擬似バウンス。バウンスされたらカードは追放領域に送られ、出し直しに2マナ追加で必要になるという時間稼ぎにはもってこいのカードです。高マナ域のカードに打てば実質除去として機能するほか、緑単信心の《老樹林のトロール》や《茨の騎兵》のような死亡誘発のあるカードをスマートに処理できます。
この枠に採用されていた《運命的な不在》と比較するとパーマネントを触れるカードであるため、《奇怪な具現》や《創案の火》と言ったエンチャントに手が出る点、自身の《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《放浪皇》を守ったりなど幅広い使い方が魅力です。(もちろん相手に調査与えないのもデカい)ミシュラランドには触れない点は注意しましょう。
《魂の仕切り》で生まれ変わったアゾリウスコントロール|Yuya Hosokawa|note
参考文献↑
○緑単信心
基本的に兄弟戦争によるメインボードの入れ替えはなし。アーティファクトが大量に増えた関係で《大いなる創造者、カーン》用サイドカードにアップデートが入りました。
《街並みの地ならし屋》
《隕石ゴーレム》枠。《隕石ゴーレム》より1マナ重たいもののスタッツは脅威の8/8で盤面に与える影響が大きく、蘇生持ちで除去されても使い回しできる点もGOOD。
《機能不全ダニ》
デイッチャ生物。軽くて取り回しが〇。地味にライフゲインも偉い。
《石の脳》
黒色のお株を奪うデッキ破壊効果を持つアーティファクト。パルヘリオンデッキには死ぬほど効くのでやめてください。現環境パイオニアはコンボはロータス、独創力、パルヘリオンが主に生息しています。
○セレズニアエンジェル
《集合した中隊》を軸として3マナの強力な天使を並べて飛行クリーチャーで殴るデッキ。
《カイラの再建》
実質《集合した中隊》。白トリプルシンボル+Xマナのソーサリーのため本家《集合した中隊》よりは使い勝手、マナ効率ともに悪いもののゲームが長引いた際に大きなXの値で打つ際の効果は絶大。
天使デッキはクリーチャーデッキであまりリソースが増えず、クリーチャーを順番に出していくと手札が枯れていってしまうので一枚で2枚以上のカードになる本カードは非常に有用です。
○奇怪な具現
《苦々しい再会》
ドローエンジン兼速攻付与を踏まえての採用。競合する枠として《海の神のお告げ》がありますが《海の神のお告げ》と比較すると
○ドロー枚数UP
○マナベースの負担減
○鏡割りの寓話の相性◎
×ドローの質ダウン
×構えられない
一長一短のようです。特筆する動きとして3ターン目《鏡割りの寓話》からの4ターン目《奇怪な具現》、5ターン目速攻起動と行くと5ターン目からコピーに回ることが出来ます。今後の研究に期待の一枚。
○イゼット独創力
《ファイレクシアの門》
《不屈の独創力》から吊り上げるものとして採用。場に出たとき3体布告除去なので概ね盤面を整理しつつ、次ターンからクリーチャーを踏み倒せる激やばカード。リアニメイトするクリーチャーは相手の墓地も参照できる。
《厳しい授業》
パワーストーンが疑似マナ加速になる点と《不屈の独創力》の種になる点で優秀。前述の《ファイレクシアの門》でリアニメイトするカードを墓地に置いておくこともできる。《大勝ち》や本カードでブーストして素だしするプランも検討の余地があるかも。
○パルヘリオンシュート
《統合の福音者》
5枚目以降の《ラフィーンの密通者》。セカンドドローに際して+1/+0修正と威迫の付与で思ったより殴り値が高い。アブザン型と比べるとエスパー型は開拓の余地がまだまだありそうですね。
○パルヘリオンシュートポジション(おまけ)
ラクドスミッドレンジ隆盛のため、若干ポジション自体はUPしている印象。その代わり各デッキに入り得る《石の脳》の登場やtier上位デッキの新戦力(《魂の仕切り》、《苦難の影》)がパルヘリオンに対して効果的な点が向かい風かもしれません。
特に🆚青白コントロールは微有利〜程度のマッチアップでしたが《魂の仕切り》の登場により相当厳しいマッチアップになりました(筆者体感ベース)
以下マッチ相性+兄弟戦争による相性変化
(筆者認識ベース)
🆚赤黒ミッドレンジ△ ↓
前述通り《苦難の影》のメイン採用の増加。メイン戦での優位性がダウンしたので1ゲーム目落とした際のゲーム勝利率が結構下がった印象です。
🆚青白コントロール△ ↓
前述通り《魂の仕切り》によるインスタント妨害の増加がネック。80枚型よりも60枚型が増えてきているのもマイナスポイント。
🆚ケルーガファイアーズ○ ↑
ファイアーズのターンまでにコンボして勝つのは変わらず。メイン戦は《束縛の力線》程度しか妨害がなく基本的には有利。《束縛の力線》も魂の仕切りで触れるようになった点若干プラス査定だと思います。
🆚4c奇怪な具現○ ↑
ケルーガと同様のゲーム感。《奇怪な具現》出されても《魂の仕切り》で間に合うことが増えたのでもとより有利だったがさらに改善した印象的。
🆚白単人間△ →
あいも変わらず速度勝負。兄弟戦争での新規カードによる強化はゲーム感に影響を与えるほどではないので据え置き。
🆚緑単信心× ↓
もとより苦手マッチだが《石の脳》追加により、《大いなる創造者、カーン》が場に出た後の逆転の目がよりなくなってしまった。最速で勝つ気持ちが大事。
🆚赤黒サクリファイス〇→
基本的には有利マッチだったが、《悪魔の意図》の加入による特定マッチに有効なサイドカードの投入(具体的には《石の脳》、《屍呆症》、《未認可霊柩車》)による明確な対策ができるようになったように思うのですが…今のところ《悪魔の意図》を使ったデッキにはあたらないため据え置きです。
🆚青単スピリット× →
兄弟戦争での追加カードなし。もともと絶望的なマッチアップなので当たらないことを祈るのみ。
🆚イゼットフェニックス△→
兄弟戦争で《兄弟仲の終焉》などが加わったがソーサリータイミングカードのアップデートなのであまりマッチアップ感は変わらず。
〇終わりに
どうだったでしょうか。書いてるうちにあれもこれもと長い文章になってしまいました…笑 新弾ごとにアップデート検証していくのはなかなか面白かったので反応よければ続けるかもしれません。パイオニアはいろんなデッキがいて楽しい環境なのでぜひやってみてください。ではまた次のお会いしましょう。
【パイオニア】アブザンパルヘリオンデッキガイド【MTG】
どうもあるくです。
前回のエスパーパルヘリオンに引き続き、アブザンパルヘリオンも解説していこうと思います。7月後半から徐々に頭角を表し始め、8月のメタゲームでは最有力デッキの一つまで駆け上がってきたアブザンパルヘリオン。急にメジャーになってちょっと寂しいですが…笑
このデッキも50マッチ以上+MOリーグ10回以上は回してるので結構経験値が蓄積したものをご紹介できるかなと思います。チャンピオンズカップ予選のエリア予選ではあと一歩で権利獲得まで行きましたが力尽きました(無念)
サンプルデッキ
サンプルデッキ(MTGA版)
アリーナ版は《サテュロスの道探し》《突然の衰微》《ウルヴェンワルドの横断》などのカードがありません。また筆者のアリーナ資産が全然ないため(始めたのがD&Dのため)マナベースは随時調整してください。このサンプルデッキでも勝率70%くらいでミシック到達を何回かしています。
○強み
・墓地肥やしのスピードがとても速い
≒コンボ達成までがとても速いとも言い換えられます。白黒緑のカラーリングになったことで《忌まわしい回収》《サテュロスの道探し》という強力なカードを複数枚採用できるようになりました。エスパーカラーの《信仰の繕い》などと比べると墓地肥やしのパワーが段違いなのが分かります。
・ミッドレンジプランが強力
《脂牙》とのコンボ先として採用されている《エシカの戦車》がコンボデッキとしてのシナジーを形成しつつ、通常のキャストも強力というカードでコンボしないミッドレンジプランを大きくパワーアップさせました。《パルヘリオンII》には劣りますが《エシカの戦車》を《脂牙》からつりあげた場合も4/4速攻でアタック+場に2/2が3体残るという相当なマウント力があります。
・墓地対策対策の充実
アブザンパルヘリオンというデッキですがメインボードから《ウィザーブルームの命令》というカードを2〜4枚採用していることが多く、このカードのモードに《2マナ以下の土地でもクリーチャーでもないパーマネントを破壊する》というものがあります。環境に蔓延る墓地対策はほとんどが《未認可霊柩車》や《安らかな眠り》などの2マナ以下なので概ね全ての墓地対策カードに触れるgoodカードなのです。またサイドボードには《突然の衰微》が入っており、このカードも墓地対策を触りながら、必要に応じてクリーチャーにも触ることができる強力なカードです。これらのカードを無理なく入れることができるので墓地対策されつつもコンボへ向かうことができます。
また団結のドミナリアで《羅利骨灰》という強力な新規カードも獲得しました。《虚空の力線》を置く不届きものはこれで成敗しましょう。またカラーリング的に《消失の詩句》も採用検討圏内です。
○弱み
・《大いなる創造者、カーン》
《大いなる創造者、カーン》は忠誠度能力でメイン戦から墓地対策を持ってくるだけでは飽き足らず、常在能力でアーティファクトの起動型能力を封じる効果をもつ、パルヘリオンデッキを使う全ての人間の敵とも言えるカードです。ちなみに筆者はロータスコンボデッキも使うので恨みは他のパルヘリオン使いよりも深いです…笑 いかにしてこのカードを乗り越えるかがゲームのポイントになるでしょう。
・手札を捨てるカードが少ない
アブザンパルヘリオンは他のカラーリングに比べ、青&赤のカラーが絡まない関係上手札を捨ててドローなどのカードが少なくなっています。《ラフィーンの密通者》や《朽ちゆくレギサウルス》、《歴戦の神聖刃》などクリーチャー効果に依存しがちで《信仰の繕い》のようなインスタントタイミングでカードが入れ替えることが難しいです。
○採用カード紹介
クリーチャー編
《脂牙》
主役カード。たまにビートダウンすることも。
《サテュロスの道探し》
2マナ1/1の貧弱なボディだが場に出た時、4枚墓地を肥やすことができる点が非常に強力。《脂牙》を場に出してコンボするor《エシカの戦車》でビートダウンする関係上、3枚目以降の土地は絶対に必要になってくるので土地を回収できる点も優秀です。4枚めくりなのでまあまあ道探し失敗するのはご愛嬌です。
《ラフィーンの密通者》
場に出た時《謀議》を行うことで手札を捨てることができ、手札に来てしまった《パルヘリオンII》を墓地へ送り込むため役割を担います。《謀議》によりカウンターが乗るとパワー3になるため、スカイソブリン搭乗員としての仕事やコントロール相手にクロックを刻んでくれたりと意外と仕事するコモンカードです。
《黄金の牙、タシグル》
探査持ちのファッティです。4/5のボディはアグロ系統に対して時間を稼いでくれるほか、《脂牙》に打つはずだった火力を吸ってくれることも往々にしてあります。《忌まわしい回収》と相性が抜群で5枚一度に墓地に落ちるので(5枚めくり+1枚回収+唱えた《忌まわしい回収》で5枚です)そのまま1マナでキャストできます。マナ能力はおまけですが、探査コスト支払時には意識して墓地に残すカードを選ぶとなお強く使えるかも。
スペル編
《忌まわしい回収》
緑を選択する理由の1枚。5枚というめくる枚数の多さもさることながらインスタントなのでぎりぎりまで墓地にカードが行かないプレイができる点が強いです。また土地だけではなくクリーチャーも回収できるのが魅力。このカードで《パルヘリオンII》を墓地に落としながら《脂牙》を回収するのが最高に気持ちいい。
《ウルヴェンワルドの横断》
基本的には基本地形サーチの1マナスペル。昂揚達成していると土地に加えてクリーチャーをサーチできるようになるびっくりカード。2〜3枚目の土地に確実辿り着く序盤の安定感に加えて、後引きしてもコンボのキーカードである《脂牙》にアクセスできるのがとても強い。サイドボードからピン刺しするクリーチャーカード(例えば《長老、ガーガロス》など)にアクセスするのにも使えるので非常に便利。
《ウィザーブルームの命令》
ストリクスヘイブンの命令サイクルの1枚。複数モードから場の状況に合わせてモード選択できる点が優秀です。主に3枚切削のモードと2マナ以下のパーマネント破壊のモードを使うことが多いです。めちゃくちゃインスタントっぽい見た目ですが《プリズマリの命令》などとは違いソーサリーなので注意しましょう(1敗)
パルヘリオンデッキが苦手な緑単信心に対してはタフネス1の《ラノワールのエルフ》や《エルフの神秘家》に対して-3/-1修正のモード+《狼柳の安息地》にパーマネント破壊のモードを合わせて1:2交換できる場面が頻発するので狙っていきましょう。
《未練残り》
コスト制限付きのリアニメイト。手札に来て欲しかった《脂牙》が勢い余って墓地に落ちてしまった時に回収するためによく使います。フラッシュバック付きのスペルなので《未練残り》を墓地に落としてしまった場合も5マナあればリアニメイトとして再利用できるのがデッキと噛み合います。《脂牙》をリアニメイトするのが主な使い方ですが、手札の《パルヘリオンII》を捨てるために《ラフィーンの密通者》をリアニメイトするのもまた多いです。そのほかサイドカードの《墓地の侵入者》などミッドレンジプランでの利用もたまにあります。優秀なカードですが墓地が肥えていないと使えないカードで単体での役割は薄いのでサイドボード後ミッドレンジプランを取る際には枚数を減らすこともままあります。
機体編
《パルヘリオンII》
デッキ名にもなっているエース機体。問答無用の強さ。
《エシカの戦車》
緑を選択する最大の理由。コンボデッキのコンボを妨害された時にどうするかを解決してくれた1枚。4マナという現実的なコストに加えて、墓地に落ちたら落ちたで《脂牙》とシナジーする点は最高にデッキと噛み合っている。《エシカの戦車》を連打する展開自体が強力なので《パルヘリオンII》が墓地に落ちなくても《エシカの戦車》でビートダウンを決めてしまうことも結構頻発します。
《領事の旗艦、スカイソブリン》
追加の機体。場に出た時3点+攻撃時に3点なので押されてる盤面では非常に重宝する1枚。マスト除去の《鏡割りの寓話》や《大いなる創造者、カーン》などを狙い撃ちたい。他の機体と比べ、場にトークンが残らない点がネックでこの機体だけで勝つのは難しいが頼りになる一枚。またラクドスミッドレンジ系統に強いカードになるのでラクドスミッドレンジに対して厚くとる場合は枚数を増やしてみましょう。
サイドボード編
《致命的な一押し》
パイオニアリーガルの汎用除去。デッキ構成的に《紛争》達成はあまりしないので序盤の盤面整理に使いましょう。
《突然の衰微》
緑を選んだことにより使えるようになった強力な除去。3マナ以下のパーマネントに触れるので《未認可霊柩車》や《安らかな眠り》などの墓地対策を睨みながら盤面に応じてクリーチャー除去になる点も見逃せないポイントです。打ち消されないスペルなので《墓地の侵入者》の護法を貫通して除去できる点も優秀です。
《強迫》
追加のハンデス。主にコントロール相手にサイドインします。緑単信心が増加している環境ではメイン投入も要検討。
《未認可霊柩車》
最近定番の墓地対策カード。ミラーに対して特に有効でアブザンカラーではないパルヘリオンデッキによく効きます。
《墓地の侵入者》
軸ずらしサイドボード用カード。ゴルガリミッドレンジ風にサイドボード後戦う際に使います。具体的にはコントロールやイゼットフェニックスのようなデッキ相手にサイドインが多いです。おまけに同型にも結構効くのがえらい。この枠は《未認可霊柩車》に寄せて別のミッドレンジプランを採用する選択肢もあります。
《長老、ガーガロス》
ラクドスミッドレンジや同系ミラー、一部のアグロに対してサイドインするカードです。6/6の強力なボディにドロー、ライフゲイン、ブロッカー生成と能力も優秀です。ピン刺しですが《ウルヴェンワルドの横断》の昂揚達成からサーチできるのでアクセス自体はそこそこできます。
マッチアップ所感
基本
どのマッチも基本的には自分都合で考えることが多いです。不利な相手も3ターン目にコンボが決まれば勝ちますし、有利な相手も全然キーカードを引けずに負けてしまうこともあります(当たり前)相手によってマリガン基準を意識してみることなどが有効なのでいろいろ試行錯誤してみてください。
🆚緑単信心
不利〜微不利
無限に書いてますが《大いなる創造者、カーン》が致命的なカードです。即座に処理できないと大体負けなので出される前に勝つ!出されても処理できる盤面を作ることを意識しましょう。《大いなる創造者、カーン》自体は小マイナスの能力から入ることが多いので返しに《領事の旗艦、スカイソブリン》を出したり、盤面のクリーチャーを退けていれば《ラフィーンの密通者》+1で倒せる範疇ではあります。
速度的にはやや有利かつ、《脂牙》に触れるカードはないのでコンボ成立してしまえば押し切れることもままあります。
🆚イゼットフェニックス
微不利〜五分
メインから《脂牙》を触れる3点以上の火力を6〜8枚擁しており《脂牙》を通すのが難しいマッチアップです。メイン戦は《思考囲い》をセットにしたり、《未練残り》や2枚目の《脂牙》などバックアップのある状態で対応を要求できるとGOODです。
サイドボード後は《墓地の侵入者》や《茨橋の追跡者》などミッドレンジプランをしつつ、除去を打ち尽くした後に《脂牙》で決めるルートなどを意識すると○。打ち消しが少ないデッキですのでエシカの戦車連打なども相手に対して相当の圧力になります。
🆚赤単
微有利〜
結構有利なマッチアップですが、3マナスタートのような甘い手札ではいかれてしまうので注意。《脂牙》をインスタントタイミングで除去できるカードがメイン戦は《稲妻の一撃》程度なので思ったよりコンボ始動できます。
メインサイド通じて《エシカの戦車》がナイスブロッカーで積極的に出していきたいです。サイドボード後は《引き裂く榴弾》や《丸焼き》など火力に加え、《未認可霊柩車》など一通りの妨害が入ってくるのでコンボルートは結構難易度が上がります。《引き裂く榴弾》は白に対する除去なので《墓地の侵入者》や《茨橋の追跡者》などミッドレンジプランの追加クリーチャーには当たらないのでミッドレンジを意識しつつ、攻めていきたいマッチアップです。
🆚ラクドスミッドレンジ
五分~微有利
メインから墓地対策のある相手は苦手です(当たり前)《墓地の侵入者》がネックになるマッチアップです。特に《鏡割りの寓話》と《墓地の侵入者》がセットで揃ってしまうとコンボルートがかなり厳しくなります。
とはいえ《領事の旗艦、スカイソブリン》あたりを引けると盤面の整理できるので絶望するほとではありませんが。《領事の旗艦、スカイソブリン》はラクドスに対して有効なカードなので意識して使いましょう。
サイドボード後は《戦慄堀り》などのソーサリー除去が減るので《長老、ガーガロス》をいれ、《墓地の侵入者》などのミッドレンジ系カードもサイドインして墓地の依存度を下げます。
サンプルのリストは《領事の旗艦、スカイソブリン》2枚に加えて《黄金牙、タシグル》も2枚とっているのでラクドスミッドレンジへのガードをかなり上げた構成になっており、五分くらいは取れているかなという印象です。とはいえサイドボード後に《害悪な掌握》の緑白両対応の除去を入れてくる相手には勝率が下がりますし、《虚空の力線》はマジで終わっているカードなので出されたら無理なサイドインからの事故が起きることを祈るしかありません。
🆚青白コントロール
有利
基本的には有利なマッチアップです。《エシカの戦車》や《ラフィーンの密通者》、《黄金牙、タシグル》などでクロックをかけながら全除去の返しに《脂牙》で仕留めるイメージでプレイします。《告別》はこちらに対する完璧なリセットボタンなので6マナ域に入ったら撃たれるかもと念頭に置いて返しはどうするか意識したいです。
サイドボードとしては《強迫》、《沈黙》、《墓地の侵入者》などをサイドインしてミッドレンジ感を強めながら隙あらばコンボするイメージです。ゲームを通じて《夢さらい》はこちらの対応札0なのでハンデスで落としておけると安心です。また相手が露骨な除去構え、打ち消し構えの時は《エシカの戦車》や《黄金牙、タシグル》などでジャブ打ちしていきましょう。
🆚青単スピリット
不利
普通にプレイすると概ね負けるので相当キツめのマッチアップです。墓地肥やし系カードほとんどに打ち消しが当たってしまうことと、頼みのミッドレンジプランの《エシカの戦車》のトークンがブロッカーにならない点が相当厳しいです。ライフ削りのスピードが相当速いのでこちらも最速コンボ目指してレースして行きましょう。
サイドボード後は《突然の衰微》や《致命的な一押し》が入ってきて多少改善されるのでちょっと不利くらいの相性感です。スピリットが増える読みなのであれば《空殴り》などの専用サイドボードを取るのも一考ではあります。現状は数も多くないので専用のサイドは取っていません。《鎖霊》のタップ能力が致命的なので除去は《鎖霊》から優先して使っていきましょう。
🆚ボロスヒロイック
不利
メインから《脂牙》をインスタントタイミングで除去できるカードを擁しつつ、クロックも早いアグロデッキなのでまあ有利ではありません。サイドボード後は除去が入ってくるのでプロテクションをうまくかわし、クリーチャーを整理できれば結構時間が稼げるのでコンボ決めてやりましょう。《無謀な怒り》は対象を2つ取る除去なのでスタックで除去してもフィズらない点は注意しましょう。サイドボード後は《引き裂く流弾》《丸焼き》あたりがあるかもというのは頭の片隅には置いておきたいです。
おわりに
どうだったでしょうか。パイオニアの競技シーンでずっと使っていたので相棒といえる思い入れのあるデッキになりました。コンボデッキは決めたときの爽快感はすごく楽しいのでぜひ遊んでみてください。ではまた次の記事でお会いしましょう~
【パイオニア】エスパーパルヘリオンのススメ【MTG】
ご無沙汰しています。あるくです。
この1年何をしていたかというとポケモン界隈からはちょっと離れ、マジックザギャザリングというカードゲームにのめり込んでいました。
現在進行形で沼に沈んでいっているところですが楽しくてやめれないんだもん…仕方ないよね。秋のスカーレット発売くらいにはポケモンもやりたいと思っています。
ポケモンをやっていた頃によく書いていた備忘録、構築記事をMTGの方でも書いてみようかなと思ったのが今回の流れになります。MTGの方は実績という実績もないのでゆるりと見ていってください。こうしたほうがいいよ等アドバイスも大歓迎です。
という前置きはこのくらいにして構築記事、デッキについて書いていこうと思います。
エスパーパルヘリオンとは
《大牙勢団の総長、脂牙》の効果によって墓地から《パルへリオンⅡ》を釣り上げ一撃で13点ライフを飛ばす2枚コンボが本デッキの主軸となります。コンボデッキという位置付けになり、試合展開がゆっくり目なデッキに強い点と妨害の少ないデッキに対して滅法強いのが本デッキの魅力でしょう。アブザン、マルドゥ、エスパーとカラーリングごとの特色があり、エスパーカラーは打ち消し+ハンデス+ドローとバランスよくこなす出来る点がセールスポイントです。
サンプルデッキ
主な採用カード紹介
《大牙勢団の総長、脂牙》
コンボの要。3マナ4/3の優秀なスタッツなものの除去が飛び交うパイオニア環境では心もとないボディー。マルチカラーなので消失の詩句は当たらないが、赤系の火力にいきなり焼かれることもしばしば。コンボ始動時は出来るだけ思考囲いや沈黙などから安全確認をしてから出してあげたい。
《パルヘリオンII》
シュートされる機体。5/5飛行、警戒、先制攻撃で攻撃しながら4/4飛行、警戒の天使を2体を残す破格の能力。8マナの為通常キャストが現実的ではない関係で主に脂牙で踏み倒すのが本コンボの肝になる。機体なので起動能力を封じる《大いなる創造者、カーン》や《真髄の針》などがあると搭乗できない点や墓地対策があたる点などありとあらゆる妨害に当たってしまうが出てしまえばゲームエンド級のカードで“切り札”にふさわしい。
《帳簿裂き》
ニューカペナ期待の新人。手札に来てしまった《パルヘリオンII》を謀議により墓地へ送ることができます。その上1/3とナイスブロッカー&アタッカーにもなる強力なカードで相手の除去を吸ってくれる点も見逃せない。3マナあれば、《帳簿裂き》+《考慮》or《思考囲い》などの組み合わせで謀議したり、《帳簿裂き》+《大牙勢団の総長、脂牙》で《大牙勢団の総長、脂牙》を出しながら《パルヘリオンII》を墓地に送ったりという芸当も可能。器用で細かいところに手が届く潤滑油的なカードです。
《策謀の預言者、ラフィーン》
こちらもニューカペナ期待の新人。コンボへの寄与というよりもミッドレンジプランでのアタッカーとしての採用になります。攻撃時に謀議X(Xは攻撃に参加しているクリーチャー数)を行う関係で帳簿裂きなどとセットで場に出ると凄い勢いでで育っていくのがとても心強い。環境の火力除去はイゼットフェニックス等で採用される《稲妻の斧》での5点火力がおおよそ最大値のため、タフネス5を超えると除去されにくくなるので赤系の相手には意識して謀議でカウンターをのせたい。また《パルヘリオンII》攻撃時に場にいると《パルヘリオンII》+天使2体+ラフィーンでアタックできるので最低でも謀議4誘発する為、13+1+4=18点などワンパンでゲームを決める選択肢も出てくるので覚えておきたい。
《染みついた耽溺》
インスタントタイミングになった《航路の作成》で墓地に5種類以上の異なるコストのカードが有れば2マナ2ドローと破格のドロースペルになるオマケつき。基本的には手札の《パルヘリオンII》を墓地に落とすのが主な役割になるが《航路の作成》と違いインスタントで打てる為、相手ターンのエンドに打って《パルヘリオンII》を墓地へ+自分のターンで《大牙勢団の総長、脂牙》を出してコンボを決めるなどの柔軟な動きが出来ます。
《信仰の繕い》
2ドロー2ディスカード2ゲインのフラッシュバック持ちスペル。フラッシュバック持ちなので謀議などで捨てるのに適しており、《染みついた耽溺》よろしくインスタントタイミングで打てるカード。手札自体は増えないものの墓地肥やしとして非常に優秀。また若干赤単等アグロへの耐性UPにも貢献します。
《時を超えた探索》
探査持ちのドロースペル。墓地を肥やすカードが多い関係で気軽に打てるのが評価できる。コンボデッキなのでキーカードを引き込めば勝つという構成上、同じ探査持ちスペル《宝船の巡航》より優先してデッキに入れている。また手札が減るカードが多い中、手札が増えるカードなので積極的にプレイしたい一枚。
プレイング
1.妨害のある相手か判断しよう
《大牙勢団の総長、脂牙》をインスタントタイミングで除去できるデッキなのか打ち消しが入っているデッキなのかまず確認します。除去の薄い人間デッキや緑単信心のようなデッキには《大牙勢団の総長、脂牙》を積極的に出していきたいです。除去の多いデッキ(例:イゼットフェニックスなど)の場合は《帳簿裂き》や《策謀の預言者、ラフィーン》を優先して場に出して除去を打たせたり、《思考囲い》+《大牙勢団の総長、脂牙》のセットで出したりの意識すると良いでしょう。とはいえ差し迫った場面の場合はポン出ししないといけない場面ももちろんあります。
2.《帳簿裂き》のディスカードを意識しよう
《帳簿裂き》のカード紹介でも書きましたが2アクションを行うことで謀議をすることができる能力はシンプルながら非常に強力でエスパーカラーにする理由でもあります。ほかの系統のパルへリオンデッキと違い、エスパーカラーは手札から適宜パルへリオンを捨てられるのが魅力の一つですがそれを支える《帳簿裂き》をどう使うかはゲームのポイントになります。《帳簿裂き》が場にいる状況で手札2枚(例:考慮・パルへリオンⅡ枚)の場合はあまり早まって《考慮》を打ってはいけません。手札を溜めて2アクションして捨てるべきタイミングで捨てるということもゲームプランにいれて動きましょう。
3.サイドボード後はミッドレンジプランもあるよ
パルへリオンシュートデッキは多かれ少なかれ、サイドボード後にコンボからミッドレンジデッキに組み替えるというサイドボードがあります。相手が鼻息荒くしていれてきた墓地対策を尻目に《帳簿裂き》や《氷の中の存在》、他には《放浪皇》など墓地に依存しないカードで押し切るというプランチェンジも頭の中にいれましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。私見ですがエスパーパルへリオンデッキを説明してみました。どのカラーリングもいいところが各種あるのでいろいろ試してみると面白いと思います。デッキが固まりきらない黎明期にデッキを煮詰めていくのはMTGの楽しみ方の一つかなと個人的には思います。
ではまた次の記事でお会いしましょう!